次女と買い物
夕飯を作っていると、片栗粉がなかった。
次女に近くのドラッグストアまで
買い物を頼んだ。
おばあちゃんがくれた新しい財布と
ちゃっかりとエコバッグも持って
張り切って出かけて行った。
しかし、なかなか帰って来ない。
心配になり途中まで迎えに行くと
遠くに私を見つけた次女が走ってやって来た。
「店に、全身が真っ黒の服の人がいて
怪しんじゃいけないけど、何となく怖くなって
その人が立ち去るまで待っていたんだ」
彼女なりに安全にと気を配っていたんだね
無事に帰って来て良かったなと思って
エコバッグを見ると
片栗粉の他に長ネギとおかきが入っていた。
「お母さん、夕飯作るのに長ネギがない
って言ってたけど、あのお店にあったよ。
半額のシールが貼ってあるけど
半額でない長ネギと比べてもきれいだし
産地も同じだったから買っておいたよ」
素晴らしい。
この長ネギのおかげで豚汁が美味しくなった。
「おかきは来月、パパのお誕生日だから
買っておいた。少し高いけど
原材料がシンプルだったから
誕生日プレゼントに良いかと思ったんだ」
子どもに買い物に行ってもらう時は
少々の失敗も覚悟をしている。
言われたことだけではなく
自分でどうしたら良いかを考え
手渡したお金内でそれなりに
買い物していることに驚いた。
日常の小さな冒険は少しずつ人を
成長させているんだね。